「ニート」とか「ひきこもり」とか「無職」とか表現しちゃうと、なんかこう…マイナスのイメージが強すぎると思うんですよね。
最近は少しずつ、負のイメージも軽減されている気もしますが、まだまだ偏見の目で見られることも多いと思います。
そこで。
当ブログは、もっとお洒落でインテリジェンスに満ち溢れた、ナイスな呼称を使っていきたいと考えております。
そう、遊民です。
遊ぶ民(たみ)。
最高じゃないですか。
「高等遊民」とは、作家の夏目漱石が作中でしばしば用いた表現で㌃。
難しいことを説明するのは面倒なので、遊民の友、ウィキペディア先生にお願いしよう。
高等遊民(こうとうゆうみん)とは、日本で明治時代から昭和初期の近代戦前期にかけて多く使われた言葉であり、大学等の高等教育機関で教育を受け卒業しながらも、経済的に不自由がないため、官吏や会社員などになって労働に従事することなく、読書などをして過ごしている人のこと。
略
高等遊民はなんら生産的な活動をせず、ただ日々を雅やかに過ごしたり、学問の延長として己の興味のある分野(趣味の活動を含む)を追い求めていたりした。夏目漱石が作中にしばしば用い[2]、『それから』の長井代助、および『こゝろ』の先生、川端康成の『雪国』の主人公のように、しばしば文学のテーマとしても取り上げられた。石川啄木は、旧制中学校卒業後に立身出世がかなわず父兄の財産を食い潰して無駄話を事業として生活している者を遊民としていた。
お分かりいただけただろうか。
ようするに、高学歴なのに働いていない者を指す言葉が「高等遊民」って感じで解釈しておけば、ほぼほぼ間違いないんじゃないかと思います。
現代で言うところの「ニート」や「ひきこもり」とかなり近いか、あるいは被っている部分も多いような気がしますね。
そして、高学歴な遊民が高等遊民なら、
高学歴ではない遊民は、シンプルに「遊民」ということでいいんじゃないかと思います。
「天ぷらうどん」と「素うどん(うどん)」のような関係です。
天ぷら、すなわち高学歴と言う名のトッピングがあるかないかの違いなんで。
大学へ行ってない遊民は「素遊民」、あるいは「かけ遊民」、はたまたシンプルに「うどん」と呼んでいいんじゃないかと思います。いや、うどんじゃない、遊民だ。
Tom「貴方はニートですか?」 Taro「いいえ、私は高等遊民です。」
Are you neet ?
No! I am a high nomad.
うわっ、グーグル翻訳で高等遊民が「ハイ・ノマド」に変換されました。
なんですか、ハイノマド。
これはこれでカッコいいかも知れません。
それにしても、ニートは34歳までらしいですね。
ということは私は元ニート、ということになります。
自動昇格というか、強制退去と言った形です。
否も応もなくニートを卒業させられてしまいました。
う~~む、やっぱりニートっていう言葉は良くないですね。
遊民の方が、素敵です。
ねぇ遊民♪
こっち向いて♪
みたいなアニメソングもあったような気がしますし。
ということで、今日から、あなたもわたしも遊民です。
松任谷遊民です。違います。
夏目漱石の作品「それから」、そして「こころ」にも、高等遊民が登場します
「それから」の主人公、長井代助は高等遊民ですね。
Kindle版。
30歳にもなって無職の代助は実家の援助で気ままに暮らしている。親の決めた結婚話が進む中で真実の愛に気付くが、その相手は親友の妻だった…。
「こころ」に登場する、『先生』も高等遊民ですかね。
Kindle版。
ある夏の日、人を信用せずに美しい妻と隠遁生活を送る先生に私は出会った。先生の暗い過去に興味を抱くが、話してくれることはなかった。そして時が過ぎ、危篤の父を見舞いに帰省中、先生から一通の手紙が届く。それは、誰にも打ち明けることができなかった過去が綴られ、罪悪感に責められた遺書であった…。
なんでしょうかね、夏目漱石はこういうの好きなんですかね。
自分自身も高等遊民みたいな時期があったからかな?
詳しいことは知りませんが、なんかね、漱石は調子こいてイギリスに留学したんだけど、そこで、うまく溶け込めずに、コミュ障&ぼっち状態で、メンタルズタボロになって、失意の中、日本に帰ってきた、っていう話を聞いた事があります。
相当、性格が歪んだとかなんとか。
そういった、人間不信になった経験とか、社会や環境を呪った経験とか、自分の中の黒歴史に対する鬱屈した思いが、恵まれているはずなのに満たされていない高等遊民的な登場人物に投影されているのかもしれませんね。
まぁいいや。
難しいこと言っても、脳がカロリー消費するだけなんで。
夏目のことはまたいずれ、機械があればその時にでも。
ということで、高等遊民ならぬ下等遊民…あたらめ、
さらに素遊民 or かけ遊民あらため、
シンプルに「遊民」の私がお送りしました。
For Beautiful Human Life.